修了式当日の朝は、いつもより早く目が覚めます。
「今日で訓練が終わるのか」という実感と、「もう終わってしまうのか」という寂しさ。
居室の仲間たちも口数が少なく、静かに荷物をまとめたり、制服のシワを丁寧に伸ばしたり。
式典に臨むため、支給された制服をきっちり着こなし、靴をピカピカに磨き上げます。
靴磨きは必須
👉 靴磨き用の道具は必須です。忘れると直前で慌てる羽目になります。
51歳で予備自衛官補になった体験談シリーズ
長く、厳しく、そして仲間と笑いあった訓練の最終日
修了式当日の朝は、いつもより早く目が覚めます。
「今日で訓練が終わるのか」という実感と、「もう終わってしまうのか」という寂しさ。
居室の仲間たちも口数が少なく、静かに荷物をまとめたり、制服のシワを丁寧に伸ばしたり。
式典に臨むため、支給された制服をきっちり着こなし、靴をピカピカに磨き上げます。
👉 靴磨き用の道具は必須です。忘れると直前で慌てる羽目になります。
修了式は駐屯地の講堂やグラウンドで行われます。流れは以下の通り。
特に印象的なのは 修了証書授与。
「予備自衛官補課程を修了したことを証する」――と読み上げられ、名前を呼ばれる瞬間、胸が熱くなります。
修了式の終盤では、これまで厳しく指導してくださった教官が総括の言葉を述べてくれます。
「最初はどうなることかと思ったが、皆よくやり抜いた」
「この経験を胸に、今後は予備自衛官としての自覚を持って行動してほしい」
その言葉を聞きながら、数週間前に怒鳴られていた日々が思い出され、自然と涙がこぼれる人もいます。
修了式が終わると、いよいよ解散。
ここで一気に緊張がほどけ、みんな笑顔で写真を撮り合います。
「また集合訓練で会おう!」
「次は訓練召集で!」
年齢も職業もバラバラの仲間たちですが、この数週間で強い絆が生まれました。
LINE交換やSNSでつながる人も多く、いまでも「戦友」と呼べる存在です。
修了したら「予備自衛官補」から「予備自衛官」へと任用されます。
その後は年に数日の 招集訓練 に参加し、継続的にスキルを磨きます。
普段は会社員や自営業者として生活しながら、必要なときに自衛隊に招集される「二足のわらじ」生活が始まります。
振り返ると、この訓練で得られたものは大きく3つ。
また、忘れてはいけないのが 家族や職場のサポート。
数週間も家を空けるのは簡単なことではありません。
理解して送り出してくれた人たちへの感謝の気持ちは、修了式のときに改めて強く感じました。
修了式を終えた瞬間は「やっと終わった!」という安堵感が大きいですが、同時に「ここからが始まり」という意識も芽生えます。
予備自衛官としての使命感を胸に、日常生活に戻っても体を鍛え続ける人が多いです。私自身も、ジョギングや筋トレを習慣化するきっかけになりました。
第10回では「修了式とその後」についてお伝えしました。
厳しい訓練を乗り越えた達成感と、仲間との絆、そして新しい役割――。
この経験は一生の財産です。
👉 訓練をこれから受ける方は、ぜひこちらの準備も参考にしてください:
予備自衛官補 訓練に必要な持ち物リスト