野営訓練の目的は、実際の戦闘や災害派遣を想定して「野外での生活力」を身につけることです。
- テントの設営・撤収
- 野外炊事(戦闘糧食の準備)
- 夜間警戒(交代で見張り)
- 簡易行軍
これらを仲間と協力してやり遂げることが求められます。個人の力だけでは完遂できない、チームワークの重要性を学ぶ訓練でもあります。
51歳で予備自衛官補になった体験談シリーズ
山場となる野営期間、自然の中での寝泊りから野外炊事まで
野営訓練の目的は、実際の戦闘や災害派遣を想定して「野外での生活力」を身につけることです。
これらを仲間と協力してやり遂げることが求められます。個人の力だけでは完遂できない、チームワークの重要性を学ぶ訓練でもあります。
野営訓練のハイライトともいえるのが、夜間警戒。班ごとに交代で「番」をします。夜中の1時〜3時担当に当たったときは、本当に眠くて地獄でした。
実際には何も起きないのですが、真夜中の山奥で一人きりになると、想像力が暴走して妙に怖くなります。木々の揺れる音すら敵兵の気配に思えてしまうのです。
両手が空くので作業がしやすく、暗闇でも安心できます。
不便な生活を共にすると、不思議と仲間との距離が縮まります。「寒いな」「腹減ったな」と言いながら夜空を見上げた時間は、今でも忘れられません。
普段は「上下関係」や「規律」で厳しい雰囲気ですが、テント内では少しだけ緩み、笑い話をしたり家族のことを語ったりする場面もありました。この体験こそが、野営訓練の真の価値だったと思います。
数日間の野営を経験すると、普段の「便利な生活」がどれほど恵まれているか痛感します。
こうした当たり前が、どれだけ有難いか。野営訓練は体力だけでなく、「感謝する心」を育ててくれるのです。また、限られた道具と環境で生活する知恵も身につきました。
野営期間中は、簡易コンロを使った野外炊事も学びます。風で火が消えやすく、湯沸かし一つでも一苦労。普段何気なく使っているガスコンロのありがたさを実感しました。
戦闘糧食の温め方にもコツがあり、お湯の温度管理や時間配分を間違えると、中が冷たいままということも。仲間と協力して効率良く食事の準備をする段取り力も重要でした。
野営訓練とテント生活は、予備自衛官補の訓練の中でも最も過酷で、そして最も思い出に残る時間です。寒さ・暑さ・虫・不便さ――数々の困難に直面しますが、それを仲間と共に乗り越えた経験は、日常生活では決して得られない宝物になります。サバイバル技術だけでなく、困難な状況下でも冷静に対処する精神力、そして何より仲間との絆を深める貴重な体験でした。
👉 事前準備で快適度が大きく変わるので、ぜひこちらもチェックしてください:
予備自衛官補 訓練に必要な持ち物リスト